ラ・ブランシュ

青山学院大学のすぐ近くでもう20年以上も営業を続けられているフランス料理店。立地は決して良いとはいえないのだが、これだけの長きに渡って営業をされているというのはしっかりと固定客をつかんでいるという証だろう。2年ほど前の夜にも訪問したが、そのときは非常に満足した事を覚えている。本日は二人で訪問し、10000円のシェフお勧めコース(オードブル二品+魚料理+肉料理)を頂いた。他に7000円のコースもあるが、そちらはオードブルが一品になり、プリフィクスの選択の幅がやや変わるようだ。本日頂いた料理は下記の通り。このほか食前酒にシャンパン(なみなみと注がれており感動)、グラス白、ボトル赤(いずれもブルゴーニュ産)を二人で頂いた。

アミューズ
定番の豚肉のリエットの後、貝をにんにくとバジルで合えオーブンで焼いたものが供された。香草の香りが食欲をそそり、塩も効いていて美味しい。
・オードブル一品目
本日のお勧めという、ヤリイカに野菜をつめたもの。コレはコレで悪くないが、連れから分けてもらった鰯とジャガイモのテリーヌのほうが非常に美味しく感じられたのでインパクトが薄くなってしまった。このテリーヌ、鰯の生臭さは全く、皿いっぱい食べたくなる感動する味だった。
・オードブル二品目
イチゴとフォワグラのソテー。フォワグラには甘いものが合うのは知っていたが、イチゴとあわせて食べるのは初めて。こってりとしたフォワグラがイチゴの甘さと酸味で中和される。
・本日の魚料理
大きなキャベツとカツオのソテー。和食のようで印象はそれほど強く無かったが、出汁のようなスープが優しい味わいだったと記憶している。
・お口直し
八角のグラニテ。前回も食べた気がする。定番なのだろうか。
・本日の肉料理
産地は忘れたが、国産の軍鶏に黒米をつめてローストしたもの。塩がしっかり効いており、肉自体の旨みも強く、だいぶおなかいっぱいになってきていたが、するりと腹に入った。
この後のチーズはパスしシャーベット、デセール、プティフールを頂いた。早々にコーヒーを飲みきってしまった所、ルイボスティーをサービスしてくれたのが嬉しかった。

全般的に野菜たっぷりではっきりとしたインパクトのある料理が続く。塩気がやや強めでワインも非常に進んだ。シェフソムリエの方のサービスも的確で愛想もよく、客に食事を楽しんでもらおうという気持ちが感じられた。会計的には二人で4万円近くと結構な出費になったが、貯金して年に1度は訪れたい店である。
残念だったのは田代シェフがテーブルへの挨拶やお見送りには顔を出していただけなかったこと。非常に美味しく満足したのでその旨伝えたかったのだが、常連客にかかりっきりで忙しかったのか、その点だけが残念であった。