EDOYA

チャリで街を散策中に麻布十番を通りかかり、以前から気になっていたこちらに入店。値段が高いのは知っていたが、客でいつも一杯だしひょっとしたら味、CPは値段以上のものがあるのかもしれないと期待。・・・が、やっぱり見事に裏切られた。店内はカウンターとテーブルの20席程度。レトロな洋館風の作りで郷愁はそこそこある。以前五反田で訪問した「グリルエフ」みたいに薄暗いことも無く、日光の差し込む明るい店内だ。昼時に訪れたこともなりほぼ満席だったので入り口近くのしょぼい席に通されたのは仕方ないか。
さて、エビスビールに夏野菜のラタトゥイユとオムライスを注文。エビスは注ぎ方は上手だが、量的にはやや物足りない。夏野菜のラタトゥイユはラップか何かにかけて冷蔵庫にしまっていた物を出してきたらしく冷えすぎ。味もどうってことのないもので量も中途半端。オムライスは半熟玉子のトロトロ感に技術は感じるが掛かっているデミグラスソース、玉子の下のチキンライスともやはり傑出したとはいえないもの。かろうじて付け合せのラッキョウ福神漬けが美味しかったかな?という程度。結局一杯のビールに冷え切ったラタトゥイユ、傑出してないオムライスで3000円強の請求にがっくし。以前知人をこの店に連れて行こうかと検討したことがあったが、止めておいて本当に良かったと安堵した。
私見だが、都内の老舗洋食屋のCPは概して悪すぎで、TV・マスコミの評判に惑わされた観光客と変化を受け付けない年寄りの常連客のおかげでいつまでたって改善が進まない。おまけにこちらのように客詰め込み過ぎの店内は居心地が悪く客回転が早いため売り上げが良いとあっては、真面目に働いている他の食に携わる職人が報われなすぎである。我々客の方も今一度、本当に流行っている店のCPが良いのか、味が一般に言われているほど素晴らしいものなのか、真摯に考えてみるべきではないか。